2016.12.08
ドライマウスは虫歯になりやすい!?口が渇くと起こる症状と原因
いつもより、寝起きの口臭が気になる。何だかものが飲み込みづらくなった。食べ物の味がしない……それはドライマウスの症状かもしれません。口が渇くと起こる症状と原因をまとめました。
ドライマウスとは?
ドライマウスとは、読んで字のごとく、口が渇いてしまう病気です。口腔乾燥症とも呼ばれています。唾液の分泌量が少なくなることで口が渇いてしまうのです。「ただ口が渇くだけでしょ?」と思われるかもしれませんが、放置すればかなり重篤な症状につながりかねません。ドライマウスがもたらす症状をみていきましょう。
ドライマウスがもたらす症状
水分の少ない食べ物が飲み込みにくくなる
唾液が少なくなると、ビスケットやパンなどを食べるときにむせてしまったり、のどにつかえてしまったりします。「ありゃりゃ、トシかな?」と笑って済ませる人もいるでしょう。でも、実はドライマウスだったということは多いのです。
口臭が強くなる
口が渇くと口臭が強くなります。これは、唾液がもたらしてくれる殺菌作用が弱まり、口の中に細菌が繁殖してしまうためです。
虫歯になりやすくなる
口の中に細菌が繁殖すれば、当然虫歯になりやすくなります。食べかすを唾液で洗い流すということもできず、細菌のエサが口中にどんどん溜まっていきます。
歯周病になりやすくなる
唾液が洗い流してくれるはずの歯垢が歯と歯茎の間に溜まれば、細菌が悪さをして歯周ポケットを作ります。歯周病の始まりです。
口内炎ができやすくなる
口内炎は、口の中の細菌が炎症を起こすことでできます。唾液が少なくなると、炎症を防ぐことができません。
味覚が鈍る
味覚は、舌にある味蕾が唾液に溶け込んだ成分から味の情報をキャッチすることで「甘い」「酸っぱい」などを判断するというメカニズムをもっています。よって唾液が少なくなると、味蕾が働かないために、味を感じにくくなります。
ドライマウスの原因5つ
ストレス
仕事が忙しくなったり、不安なことがあったりすると口臭がきつくなる気がする、という人は多いのではないでしょうか。「胃が悪いのかな?」と思い、胃腸薬を飲んでも一向に良くならないという人は、最近ものを美味しく食べることができているか意識してみてください。さらに、むせることが多くなったと感じていた場合、ドライマウスの恐れがあります。
唾液が分泌されるのは、心からリラックスし、副交感神経が刺激されているときです。ストレスを感じ交感神経が刺激されると、唾液の分泌はおさまってしまいます。意識してリラックスすることが、ドライマウス対策につながりますよ。
不規則な生活
不規則な生活は自律神経の乱れを誘ってしまいます。ドライマウスは、自律神経失調症の症状として代表的なものです。自律神経のバランスが乱れると、ストレスがかかったときと同様に、交感神経が優位な状態が続きます。結果、唾液の分泌が少なくなってしまうのです。
噛む回数が少ない
唾液の分泌を促す一番簡単な方法は、咀嚼です。単純に噛む回数が少ないのも問題ですが、朝食を抜いたり、過度なダイエットをしたりするのも口内環境には良くありません。食事量の少なさは、噛む回数の少なさにつながります。どうしても食事をとれない、ダイエットを頑張りたいという人は、ガムやアメで唾液分泌を促しましょう。
薬の副作用
治療のため薬を飲み始めたら口が渇くようになったという人は、医師に相談してみましょう。もしかしたら薬の副作用でドライマウスが引き起こされているかもしれません。薬を変えられなければ、服薬の間は水をこまめに飲むようにするなど工夫が大切です。
口呼吸
単純に、口が開いているから乾燥しているという可能性もあります。集中しているときなどに口が開いていませんか。意識して口を閉じて過ごしましょう。就寝中の口呼吸には、口呼吸防止テープが有効です。
おわりに
ただ口が渇くだけではおさまらないのが、ドライマウスの怖いところです。口臭が気になる、食べ物がのどに詰まるなどの症状が出たら、ドライマウスを疑ってください。
原因に思い当たる節があれば、しばらくは口中の唾液に意識を向けて過ごしましょう。もしストレスが原因なら、少しのリラックスと規則正しい食生活を心がければ、自然に治っていきますよ。
